害獣駆除を頼んだら、広告とまったく違う高額な料金を請求された――このような相談が全国の消費生活センター等に寄せられています。この記事では、国民生活センターが公表した事例と問題点、トラブルを避けるための対策と相談先をまとめます。
この記事のポイント
- 害虫・害獣駆除サービスの相談は、2018年度の854件から2023年度の2,290件に増えています(国民生活センター集計)。
- 広告の格安料金とかけ離れた請求、不安をあおる勧誘、強引な作業などが問題点として挙げられています。
- 契約が訪問販売に当たる場合は、クーリング・オフができることがあります。困ったら「188」へ。
相談は増えている
国民生活センターによると、害虫・害獣駆除サービス(シロアリ駆除を除く)に関する相談件数は、2018年度の854件から2023年度には2,290件となりました。2023年度は2022年度の同じ時期と比べて約1.5倍で、10~20歳代が契約当事者となる相談が急増しているとされています(参考資料1。件数は2024年3月31日までのPIO-NET登録分)。
ネズミ駆除サービスに関する相談は、2018年度の229件から2023年度の385件に増え、冬(10~12月)に増える傾向があるとされています(参考資料1)。
害獣に関する相談事例
国民生活センターが紹介した事例のうち、害獣に関するものを要約します(参考資料1)。
ネズミ駆除:不安をあおられ、作業が不十分だった
ネットに「一軒家約5,000円~」とあった業者に見積もりに来てもらったところ、ネズミ被害の動画を見せられて不安になり、約13万円で契約した。後で別の業者に見てもらうと、前の業者が入れないと言っていた場所も調べてもらえ、侵入経路が分かった。また、粘着シートを数枚置いてあるだけだと指摘された。クーリング・オフを申し出たが、できないと言われた。
コウモリ駆除:うその説明で高額な契約をした
見積もり無料の業者に相見積もりのつもりで依頼したところ、「今やらなければひどいことになる」と脅され、「近所のコウモリ駆除もうちがやっている」と説明されて、約130万円の契約をした。後で近所の家に聞くと、その業者のことは知らないと言われた。
国民生活センターが指摘する問題点
- インターネット上に表示された料金と、実際の料金がかけ離れている
- 消費者の不安をあおり、契約を急かす勧誘が行われている
- 強引に作業を行い、代金を請求している
- 事前に複数の見積もりを取ることができない状況に置かれている
- 交付される書面に、具体的なサービス内容などが書かれていない場合がある
- クーリング・オフを妨害している事例がある
(参考資料1の「相談事例からみる問題点」を要約)
トラブルを避けるための対策
- 極端に安い価格の表示に注意する:現場の状況次第で、表示の料金では依頼できないことがあります(参考資料1)。
- 複数の見積もりを取る:本当に緊急かを冷静に考え、複数社から見積もりを取る前提で連絡しましょう(参考資料1)。
- 急かす業者とは契約しない:比較・検討の機会を奪う勧誘には応じないようにしましょう(参考資料1)。
- 納得できなければ断る:料金やサービス内容に納得できない場合は、きっぱり断りましょう(参考資料3)。
- 書面を確認する:作業の内訳や追加料金の条件を確認しましょう(見積書のチェックポイント)。
契約してしまったら:クーリング・オフ
国民生活センターは、次のように説明しています。
- 特定商取引法上の訪問販売に当たる場合は、契約書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、クーリング・オフ(無条件での契約解除)ができる(参考資料1。訪問販売のクーリング・オフについては参考資料4も参照)。
- 自分で業者を呼んだ場合でも、事前に示された金額と実際の請求額が大きく異なる場合や、作業後に新たに別の契約を勧誘されて締結した場合などは、訪問販売としてクーリング・オフが適用できる可能性がある(参考資料2)。
- クーリング・オフは、書面または電磁的方法(メールなど)で通知する。期間内に工事が行われていても、クーリング・オフをした場合は、無償で元どおりに戻すよう求めることができる(参考資料1)。
- クーリング・オフの期間を過ぎても、解約できる場合がある(参考資料1)。
個別のケースでクーリング・オフができるかどうかは、契約の経緯によって異なります。早めに消費生活センター等に相談してください。
相談先
少しでもおかしいと思ったら、家族や知人、最寄りの消費生活センター等に相談しましょう。消費者ホットライン「188(いやや!)」は、お住まいの地域の消費生活センター等を案内する全国共通の電話番号です(参考資料1)。
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この記事は、公的機関が公開している資料をもとに作成しています(確認日:2026年10月9日)。法的な判断が必要な場合は、消費生活センター等の専門の窓口に相談してください。
参考資料
- 国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意-若い年代でトラブル急増中!-」(2024年4月24日。本文PDFを含む) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240424_1.html(確認日:2026年10月9日)
- 国民生活センター「【広告の格安料金に要注意!】作業後に高額請求する害虫駆除トラブル」(2025年3月4日) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250304_1.html(確認日:2026年10月9日)
- 国民生活センター「水漏れ修理、解錠など『暮らしのレスキューサービス』でのトラブルにご注意」(2018年12月20日) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20181220_1.html(確認日:2026年10月9日)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/(確認日:2026年10月9日)


