アライグマとは
アライグマは北アメリカから中央アメリカ原産の動物で、ペット用に輸入されたものが逃げ出したり捨てられたりして、国内で繁殖しました(東京都環境局)。住宅の天井裏や軒下、床下にすみつかれて物音がする、ベランダなどにフンをされるといった被害があります(船橋市)。
外来生物法の「特定外来生物」に指定されており、野外に放すことや飼育・販売・輸入が原則禁止されています(神戸市)。捕獲には法律に基づく許可や手続きが必要で、自治体によってはワナの貸し出しなどを行っています。在来種のタヌキやアナグマと顔の特徴が似ているため、見間違えられることがよくあります(東京都環境局)。尾に5~10本のしま模様があるのが特徴です(横浜市)。
| 法律上の扱い | 鳥獣保護管理法に基づく狩猟鳥獣。外来生物法に基づく特定外来生物[1] |
|---|
アライグマの特徴・生態
| 大きさ | 体長40~65cm、体重3.5~11.0kg(成獣)[1] |
|---|---|
| 活動時間 | 夜行性。昼間は樹上のうろ、納屋や家屋、寺社仏閣の屋根裏などで休息する[1] |
| 活動時期・季節 | 一般的に春から初夏に出産するが、夏以降の繁殖も確認されている。一度に約1~6頭を出産する[1] |
アライグマによる被害
アライグマ・ハクビシンともに、家屋に入り込まれることによる建物の破損や、フン・尿による汚れ(特に天井裏)が大きな問題になっています(東京都環境局)。神戸市は、家屋への侵入を放置すると、フン・尿の被害や近隣の敷地への侵入、感染症の媒介など、周囲の生活環境にも悪影響を及ぼすとしています(神戸市)。
このほか、敷地内の果実(柿やブドウなど)やペットのエサを食べられる、屋外で飼育しているペット(鳥類、爬虫類や魚類)を食べられるといった被害もあります(船橋市)。アライグマやハクビシンは、複数の人獣共通感染症を媒介する可能性があるといわれています(東京都環境局)。
アライグマの見分け方(足音・フン・臭い)
| 害獣 | 足音・鳴き声 | フン | 臭い | 侵入できる隙間 | 活動時間 |
|---|---|---|---|---|---|
| ハクビシン | 屋根裏で大きな音がする(注意すべき状況として案内)[2] | 同じ場所にフン・尿をする(ため糞)。天井板が変色してシミになる[3] | フン・尿による悪臭[4] | 8cm四方の隙間にも入り込む[5] | 夜行性。昼間は樹上のうろ、納屋や家屋、寺社仏閣の屋根裏などで休息する[5] |
| ネズミ | 天井や壁の内側で、かじる音(カリカリ、ガリガリ)、走り回る音(ドドド、バタバタバタ)、鳴き声(チューチュー、キーキー)[6] | ドブネズミは丸みがあり10~20mm。クマネズミは散らばっていて、細長く不ぞろいで6~10mm[6] | 確認できず | 1.5cmくらいのわずかな隙間からでも出入りする[7] | 確認できず |
| コウモリ | 確認できず | 5~10mm前後のいびつな円柱形で、虫の破片が見える。クマネズミのフンと見た目が似る[8] | 天井裏にたまったフン・尿が臭いや汚れの原因になることがある[8] | 確認できず | 日没後に巣から飛び出し、街灯などの周りに集まった虫を食べる[8] |
| イタチ | 天井裏を走り回る音(「天井裏を走り回ってうるさい」という苦情が多い)[9] | 天井裏で子育てをすると、フンや尿の臭いがひどくなる(よくある苦情として案内)[10] | 尿やフンの臭いがひどい[11] | 3cm足らずの隙間でもすり抜ける[9] | 夜行性[11] |
| アライグマ | 天井裏や軒下、床下にすみつかれ、物音がする[12] | ベランダなどにフンをされる[12] | 確認できず | 確認できず | 夜行性。昼間は樹上のうろ、納屋や家屋、寺社仏閣の屋根裏などで休息する[1] |
| タヌキ | 天井裏からの足音(野生動物に家屋に入り込まれたときの様子として案内)[13] | 複数の個体が一定の場所にフンをする「ため糞」という習性がある[13] | 確認できず | 確認できず | 夜行性。単独または家族単位の群れで行動する[13] |
アライグマの侵入経路
| 侵入できる隙間 | 確認できず |
|---|
床下や土台の換気口、屋根の換気口、壁面の穴、戸袋の底面など。侵入口は1か所とは限らない
[14]アライグマの駆除・対策の方法
自治体では、次のような対策が案内されています(神戸市・横浜市・船橋市)。
- ねぐらをなくす:床下や土台の換気口、屋根の換気口、壁面の穴、戸袋の底面などを定期的に点検・修理し、侵入口が見つかったら頑丈なものでふさぐ。侵入口は1か所とは限りません(神戸市)。
- 追い出す:天井裏などから足音や鳴き声が聞こえるときは、点検口などから煙の出るタイプの殺虫剤を使って追い出す方法があります。夜行性のため、日暮れ後に行うとより効果的とされています(横浜市)。
- エサをなくす:生ごみやペットの残りエサを屋外に放置しない。敷地内の果実は早めに収穫するか、網などをかける(船橋市・神戸市)。
- 伝って来られないようにする:屋根に伸びる庭木の枝を剪定する(神戸市・船橋市)。
追い出しに成功しても、侵入口をそのままにしておくと再び侵入される可能性があります。足音などが聞こえなくなった後は、建物基礎の通風孔、屋根と屋根が重なっている空間、雨戸の戸袋の底、増築した接続部分の空間などを点検し、必要に応じて専門業者に修繕などを依頼するよう案内されています(横浜市)。
アライグマには近寄らず、エサを与えないでください。むやみに近づいて刺激した場合や子連れの場合は、攻撃してくることがあります。フン・尿を片付けるときはマスクやゴム手袋をして、作業後は手を洗いましょう(神戸市)。
自分で対応できる範囲
野生鳥獣をむやみに捕獲することは、鳥獣保護管理法により原則禁止されており、個人で捕獲する場合は許可が必要です(横浜市)。アライグマは特定外来生物でもあるため、外来生物法に基づく「防除実施計画」により自治体が捕獲を進めている地域もあります(神戸市・船橋市)。横浜市は、アライグマは特定外来生物のため被害がなくても捕獲の申請ができ、捕獲を実施するには事前の届出が必要と案内しています(横浜市)。
支援や手続きの内容は自治体によって異なります。たとえば神戸市は、自分の敷地で捕獲を希望する人に捕獲檻を無償で貸し出しています(神戸市)。船橋市は、市が委託した業者がワナの設置・撤去と捕獲した個体の回収を行いますが、設置は1階の庭などに限られ、屋根裏への侵入への対応や追い払いは行わないとしています(船橋市)。自分で捕まえようとする前に、お住まいの自治体に確認してください。
特定外来生物のアライグマを野外に放すことは原則禁止されています(神戸市)。捕まえた個体を自分の判断でほかの場所に放さないでください。フンの片付けの注意は害獣のフンの見分け方、ハクビシンの特徴はハクビシンのページをご覧ください。
アライグマ駆除の費用の目安
確認できず
→ 詳しくは 害獣駆除の費用は何で決まる?料金の内訳と考え方
業者に頼むかの判断
神戸市は鳥獣相談ダイヤルで被害の相談を受け付けています(神戸市)。横浜市は、住居内(屋根裏など)に侵入する被害がある場合に限り、専門業者によるワナの設置と回収を実施できる場合があるとしていますが、今年度は予算の上限に達したため事業を終了したと案内しています(横浜市)。ほかの自治体の例は害獣駆除は市役所・自治体に頼める?をご覧ください。
船橋市は、屋根裏に侵入している場合や消毒・清掃については、有料で業者を紹介する団体を案内しています(船橋市)。侵入口の封鎖や天井裏の清掃・消毒、傷んだ部分の修繕などが必要な場合は、事業者への依頼を検討することになります。費用は家の状況や作業の範囲によって変わります。依頼する前に、次の記事もご覧ください。
アライグマに対応する一次確認済みの業者は、アライグマに対応する業者の一覧で、料金の表記・保証とあわせて確認できます。
アライグマに対応する業者
お住まいの都道府県を選ぶと、アライグマに対応する一次確認済みの業者を、料金の表記・含まれる作業・保証とあわせて確認できます。(現在、アライグマに対応する一次確認済みの業者:18件)
アライグマに関する記事
出典・確認日
- 東京都環境局「アライグマ・ハクビシンについて」
- 江東区「ハクビシン・アライグマによる被害を防ぐために」(更新日:2026年10月1日)
- 酒田市「ハクビシンにご注意ください」(更新日:2023年5月20日)
- 板橋区「ハクビシン(外来生物)の被害について」(更新日:2026年6月9日)
- 東京都環境局「アライグマ・ハクビシンについて」
- 中野区「ネズミの被害にご注意を」(更新日:2026年8月26日)
- 葛飾区「ねずみ駆除の手引き」(更新日:2025年6月9日)
- 京都市「衛生動物だより No.59(アブラコウモリの糞)」
- 大阪府「イタチでお困りの方へ」(更新日:2026年4月23日)
- 堺市「イタチでお困りの方へ」(更新日:2021年2月22日)
- 北九州市「よくある相談と対策【イタチ】」(更新日:2024年9月25日)
- 船橋市「【特定外来生物】アライグマにご注意ください」(更新日:2025年11月25日)
- 船橋市「タヌキについて知りたい」(更新日:2023年12月28日)
- 神戸市「アライグマ被害対策」(最終更新日:2026年5月28日)
- 横浜市「野生動物による生活被害について」(最終更新日:2026年9月16日)
- 船橋市「アライグマ・ハクビシンの捕獲用ワナの貸し出しについて(外来種対策)」(更新日:2026年8月19日)


